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LODC2024
ttl2html
はLinked Dataのための静的サイト生成ツールです。
RDF/Turtle形式のファイルを入力として、その内容に対応したHTMLファイル群を自動生成し、ウェブ上での公開と共有を簡単に行うことができます。ティム・バーナーズ=リーが提唱した「Linked Data原則」に従った、HTTP URIリソースとしてデータを解決可能なウェブサイトの構築を支援することにより、Linked Dataをウェブ上で活用するための基盤を提供します。
従来のツールでは、動的サーバ環境が必要とされ、設定や運用の複雑さ、セキュリティ対応などが課題となっていました。しかし、ttl2htmlは静的なHTMLファイルを生成するため、動的処理を必要とせず、単純なウェブホスティング環境で公開可能です。これにより、サーバ設定やプログラム運用の負担を軽減し、長期的かつ安定的なデータ共有が実現できます。サーバの移行や環境の変更にも容易に対応でき、持続可能なLinked Data公開を支えます。
さらに、ttl2htmlは、データセット全体のメタデータ記述をサポートしており、説明文書や改訂履歴の管理・発信も可能です。これにより、単なるデータ公開に留まらず、データセットの背景や変遷を含めた包括的な情報発信を実現します。
本ツールを用いた既存のLinked Dataサイトとして、「教科書LOD」(LODチャレンジ2016「教育LOD賞」)や「学習指導要領LOD」(LODチャレンジ2021「最優秀賞」)があり、これらのLODサイトは簡易な環境での構築が可能なttl2htmlの特長を活かし、GitHub Pages上での継続的なデータ構築と公開にも寄与しています。
ttl2htmlは、Linked Dataの普及と再利用を促進し、多様なデータのつながりと共有をウェブを通じて実現するための基礎的なツールです。
ttl2htmlは、Rubyによるコマンドラインツールです。
ttl2htmlを使用するにはRubyが動作する環境において gem install ttl2html
としてインストールしてください。
インストール後は、データセットファイルを引数として、以下のようなコマンドを実行することでHTMLを生成できます(dataset.ttl
はデータセットのファイル名):
ttl2html dataset.ttl
詳細な設定方法など、詳しい使い方は、公式ドキュメントをご覧ください。
- 公式サイト https://github.com/masao/ttl2html/
- Rubygems配布サイト https://rubygems.org/gems/ttl2html
- ドキュメント https://ttl2html-doc.readthedocs.io/en/latest/
- (日本語版ドキュメント) https://ttl2html-doc.readthedocs.io/ja/latest/
- Code4Lib JAPANカンファレンス2020発表「軽量Linked Open Data公開ワークフロー: Poorman's ToolkitからXlsx2Shapesまで」(高久雅生) (2020-06) https://speakerdeck.com/masao/20200621-lightweight-linked-open-data-workflow